13.「ノアの教典」 13章「『地球環境』~持続可能な世界へ~」

世界中の人々は「地球環境」について考える義務があります。

 

政治によって支配された2020年代前半には、異常気象が世界中で起こっていました。たった30年あまりで雪が積もっていた地域にはほとんど雪が降らなくなりました。100年に1度の豪雨が毎年のように降り、被災地は復興が間に合わず次々に増えていきました。アメリカでは54.4度の気温を観測し、大規模な山火事が世界の至る所で自然発生していました。北極や南極の氷、シベリアの永久凍土が溶け、海水が上昇し、低い陸地は海に沈みました。

 

世界中の学者や博士、教授など地球環境に詳しい専門家たちが地球の未来について警鐘を鳴らしました。

 

「人類に残された時間はあと20年程度。それ以上、対策を引き延ばせば本当に手遅れになる」(東京大学名誉教授・山本良一氏 2018年4月22日アースデイにて)

 

「最悪の場合はあと12年ほどしか残されておらず、それが出来なければ、あらゆるものが崩れ去っていくだろう」(ノーベル賞平和賞を受賞した国連の組織IPCC 2018年レポートより)

 

「人類滅亡を回避せよ ~2075年 地球温暖化のシナリオ」(BS1 2007年にノーベル賞平和賞を受賞した国連の組織IPCCの予測データに基づき作成)

 

「地球に住めなくなる日」(2020年3月14日発売 デイビット・ウォレス・ウェルズ著)

 

「35億人を襲う熱波、2070年までに居住不可能に」(CNNより 考古学や気候学、生態学の専門家でつくる国際チーム)

 

「2050年までに世界の気温が3度以上高くなっていれば人類が滅亡する」(オーストラリアのシンクタンク「Breakthrough National Centre」)

 

「人類は80年で滅亡する」(2000年出版 西沢潤一・上野勛黄(いさお)著)

 

人類の滅亡を防ぐためには、世界全体規模での対策が必要不可欠でした。

新世界ノアは「地球を持続可能な世界」にするための国際法セブンズ・アース・ロウ(Seven’s Earth Law)を定め7つの取り組みを行っています。

 

①「世界人口抑制法」を定め、「安楽死」が世界中で認められ、さらに幹細胞治療を行った人物に対して生きられる年齢が決められ人口増加を抑制または減少させる。

 

②「自動車社会禁止法」を定め、アーク中心による社会の構築を行う

③「所有禁止法」を定め、最高レベルの生活を行えるように生活必需品は全て国が提供する。それによって、人々の生活に対する経済の影響を最小限にする。

④「大量生産禁止法」を定め、国民が選んだ最も良い商品のみを必要な量だけ生産する。

⑤「地球環境保護法」を定め、電気を可能な限り使わない世界とCO2を生み出さない発電を大幅に取り入れる。

⑥「所有禁止法」「地球環境保護法」によって、土地の売買を禁止することで人間の居住地域を限定し、植林などの自然環境保護の促進を行う。また、核戦争による地球の破壊を防ぐために全世界の原子力発電所を廃止し、設備である原子炉と材料であるプルトニウムやウランの

⑦「地球環境教育法」を定め、地球環境問題に関する教育を

 

 まずは1つ目の取り組みは「人口増加の抑制」です。以下は、旧日本政府の総務省が2012年に発表した世界人口の推移予測です。

25億3200万人(1950年【戦後】)

36億9600万人(1970年)

53億600万人(1990年)

68億9600万人(2010年)

76億5700万人(2020年)

86億1200万人(2035年

93億600万人(2050年)

 

第二次世界大戦が終わり、人口は爆発的に増加の一途を辿りました。戦後の1950年には25億3200万人だった世界の人口は2020年にはおよそ3倍の約75億9469万人となっていました。旧日本政府の総務省が発表した予測とほぼ同じ結果となっていたのです。さらに新世界ノアの思想が広まり、新世界ノアが正式に世界と認められた2035年には、140億人を超えたのです。人類にとって理想的な世界になることで人口増加は爆発的に進み、人口増加を止めることが出来なかっただけでも、人類の滅亡は避けることは出来ないのです。

2035年に行われた地球サミットにて、「どれだけ温暖化対策を完璧に行ったとしても世界の人口が1000億人を超えた時点で人類の滅亡は確実なものとなる可能性が高い。このままの人口増加が進めば5年後の2040年には1000億人を超えるだろう」と全世界で報道されたのです。さらに、人類滅亡が避けられなくなったことが確実となった場合、第二次世界大戦の100倍以上の規模の戦争が引き起こされる可能性にまで言及しました。

新世界ノアの唯一で最大の問題がこの「人口増加」なのです。幹細胞治療が発展し不老不死の世界となった現在では、人口爆発を止めることも大きな課題となっています。

2035年地球サミットでは、「世界人口抑制法」を国際法として定めて、世界中で「安楽死」が認められるようになりました。また、出産人数と幹細胞治療に応じて安楽死の期限が定められました。安楽死の期限は出産人数2人で旧時代の2020年世界の平均寿命である72歳が基準とされています。

 

2つ目の取り組みは「自動車社会からアーク中心による社会の構築を行うこと」です。はっきりとしたデータが残っていないためおおよその値だと考えて下さい。2019年の世界のCO2排出量は約330億トンでした。内訳は発電46%、産業20%、運輸23%、民生等11%。また、自動車は運輸の内、7割以上を占めます。自動車産業は全体の10%程度を占める上、自動車の生産や走行時に電気が使われています。それら全てを考慮すると、世界のCO2排出量の約2割以上を自動車だけで占めていたと考えられます。

そのため、自動車が無くても生活が出来る都市開発は持続可能な世界を構築するために絶対不可欠な課題だったのです。

 

新世界ノアのエデン内は、不必要な建物を一掃し、アスクレピオス(病院、住居、飲食)、高級ホテルと娯楽など生きていくために欠かせないものだけになっています。高層ビルのみが作られ、高さを十分に利用することで、エデンは狭い地域でも多くの人々が住めるようになっています。

エデン内では自動車での移動がなくてもいいように、アークやエレベーター、エスカレーターなどを使いその他は徒歩で移動します。生活必需品は全てホテルが用意するため、普段、生活していく上での買い物は無くなり、人々の移動は最小限に抑えられています。人々が移動する理由のほとんどは仕事と娯楽なのです。職場へ行く場合でも自動車は使いません。ほとんどの人々はホテルマンやエデンの建設が仕事のため、交通機関を使う必要はありませんが、農業や工業、防衛などのエデン外の仕事の場合でも、アークで移動が出来るように都市開発が進められています。自動車社会を無くすことで人々の生活負担は軽くなり、死亡者や負傷者は激減し、医療費も大きく削減されています。

 

 3つ目の取り組みは「所有禁止し、最高レベルの生活を行えるように生活必需品は全て国が提供すること」です。

新世界では「所有の自由」はごく一部の富裕層や王族などにしか認められていない特権となっています。旧時代では「所有の自由」が認められていました。「所有の自由」が認められると、住居には不必要な物で溢れかえってしまいます。食材、衣服、電化製品、趣味などなど。世界中の人々が「所有の自由」により、お金さえ出せば何でも好き放題買うことが出来ました。その結果、日本国民の1人がごみを出す1日の平均は約1kgと言われていて、日本人だけで毎日約1億3000万kgのごみが出ていました。全世界の人々が所有の自由によって、物を大量に作り、物を所有し、物を捨てていたのです。これだけ、ごみを捨て続けていたのにもかかわらず、住居には生きていくために不必要なもので溢れていたのです。年間のごみの総排出量は約428億9000万キログラムでした。これらは当然、もともとはごみではなく、必要なものとして作られたものです。作るときにエネルギーを使い、作られた商品は限られた資源から作られています。そして、それらが捨てる時にもエネルギーを使い、さらにごみの処理に年間2兆円の国家予算が使われていたのです。

 

また、CO2の排出の内訳の内、産業が20%を占めます。「所有の自由」を認めると企業はお金を稼ぐために必要以上に物を作るため、結果として無駄な仕事が生まれてしまうのです。また、産業での仕事は物を作るために大きな電力を使用します。その上、ごみとなった場合にも電気を使用します。それらを考慮すると産業だけで30%のCO2を占めていたと考えられます。そのため、持続可能な世界を構築するためには無駄に物を作らない、そして仕事を増やさないことが重要な課題となります。旧時代では各国の政府が雇用の創出を訴えていましたが、現在では、無駄なものを作らせないようにし、仕事をいかに減らすかということが各国の課題です。

 

「所有の自由」がもたらすのは地球環境への問題だけではありません。所有の自由のため、人々が必要ない物でも際限なく求めるため、奪う側に回る生産者はお金を儲けるために商品を大量生産します。販売業者は常に一定の在庫を抱え、商品が無くならないように店頭に並べます。「物を作るため」「物を売るため」「物を捨てる」ために無駄な仕事が生まれ、エネルギーや資源を使います

 

「所有の自由」は、土地を奪い合い、家を建て、自然を次々に壊していきます。国で土地や資源を奪い合うと時として戦争まで引き起こします。「所有の欲求」は人間の果てしない欲によって、地球環境を破壊します。全世界の人々が不必要に物を所有してしまうからです。さらに旧時代では、政府が国民に生きていくために必要なものを与えなかったため、物を所有しなければ不安を感じ、必要以上にものを買っていたのです。

 

そこで、4つ目取り組み「類似商品の大量生産を禁止し、国民が選んだ最も良い商品のみを必要な量だけ生産する」ことです。

 例えば、テレビを大量生産するためには国民投票で最も良いテレビとして選ばれなければなりません。毎年コンテストが行われてこの時のみ国のサイト内でページを作成し広告が出来ます。また、コンテストの期間約一カ月は実物をアスクレピオスの会場にて展示することが出来ます。このコンテストでは、商品の性能などのアピールはもちろんですが、生産時の仕事内容や環境への配慮なども審査の対象になります。製品を作るのは世界中の人々が行うため、仕事が大変であれば国民に負担を与えてしまいます。また、世界中で大量生産されるため環境へ与える影響が少しでも大きな違いになってしまいます。

そして、国民投票で最も良いテレビとして選ばれた場合には、新世界ノアにおける、その年の全てのテレビの生産はそのブランドの商品になります。もちろん、国民投票で選ばれたモデルの商品が生産されます。

全世界どこに行っても、同じ商品が生産されるため、工場の生産ラインもまた同じです。そのため、1工程の仕事を覚えれば、日本中、世界中どこに行っても安心して仕事が行えます。もし、テレビを作る工場で働きたい労働者はその会社に採用されるほかありません。開発者や技術者の場合はまた、次の年のコンテストに向けて国民から最も良いテレビとして採用されるために新商品の開発に取り組まなければならないのです。

全ての商品がコンテストで決められるため、開発競争は旧時代の比ではありません。大手の会社だけではなく、個人でも商品を開発しコンテストに出場します。広告費や展示にかなり料金がかかるため、無料ではありません。また、国民から最高の商品として選ばれなければ、出展費用が無駄になってしまいます。ただし、多くの個人がコンテストに出場するのは一獲千金が狙えるからです。最高の商品として選ばれれば、世界中で商品が作られるためその商品で得られる利益を独占出来ます。また、一定金額の出展料を支払えば国が残りの金額を補助してくれます。さらに、大手が有利になりすぎないため、広告や展示にかけられる費用は上限が決められています。資産の無い人には新商品の開発費用も負担してもらえます。新世界では借金が出来ないため、働いてお金を貯めたり、商品に投資してくれる人を探し、お金を集めることも出来ます。大量生産の設備や当面の間、労働者への給料などは全て国が支払ってくれるため、大きなリスクを負わなくて良いのです。当然、後から国が補助してくれた金額は返金しなければなりません。世界で商品を独占し、利益が確定されるため確実に回収が行えます

 

「大量生産禁止法」によって、世界中の人々が選んだ最も良い商品を全ての人達が使うことが出来るようになりました。それも、生活に必要なものは全てホテルが用意するために無料で使用できるのです。旧時代のように、富裕層だけが高級品を使い、貧困層は低価格の商品で我慢するといったことが無くなったのです。例えに出したテレビだけでも世界中には数えきれないほど多くのメーカーが存在し、商品数も莫大でした。大量生産をしたものの在庫を抱え、処分をしなければならない物も多く存在します。そのため、品質の低い商品は製造せず、世界の人々が投票で選んだ最も良い商品だけを大量生産することが、地球環境にとっても、世界中の人々にとっても理想なのです。

ホテルや娯楽施設が必要な分を注文するため、無駄に商品は作られません。旧世代のように電機量販店が大量購入し、在庫や展示用に必要以上に仕入れていました。販売のために無断な電気が使われ、広告を打ち、無駄な仕事も増えていました。全ては国民投票だけで解決するのです。テレビだけではなく、大量生産されるものは、あらゆるものが国民投票で選ばれるのです。

 

「所有の禁止」と「国民投票による最も良い商品だけを生産」することによって、世界中で本当に必要な商品だけを作ることを実現したのです。その結果、品質の悪い商品は無くなり、最高級品を世界中の人々が使用でき、さらに仕事も大幅に減ったのです。何より、持続可能な社会が作られ地球環境に大きな貢献を果たしたのです。

 

現在は、世界で生産される物の量は旧時代の100分の1以下に抑えられていますが、ノアの高級ホテルに宿泊すれば、生活の不便などは感じさせません。自分の趣味など所有物もなくすっきりしていますが、国民のみなさんで考え出された最高の生活を提供しています。

 

 ここからは、5つ目の取り組み「電気を可能な限り使わない世界とCO2を生み出さない発電を大幅に取り入れること」です。全世界のCO2排出量の中で「発電」は46%と全体の半分近くも占めます。これは、世界中の政府が国民に電気を使うことを促し、核開発のため原子力発電所を稼働させる口実を作ることも大きな要因となっていました。

電気を可能な限り使わない世界を実現するための取り組みの一つが、断熱性の低い住居を全て解体し、断熱性の高い住居へ住むことです。これによって、大幅に電気の使用量を減らすことが出来ます。

また、その他の取り組みとして、出来る限り「移動」を減らす社会の仕組みも作られています。スポーツや音楽などでは、大きすぎる会場を作らずに、テレビ中継(有料)で楽しめるように変わっています。大勢の人々が集まるイベントを行うことで、「移動」を行う人達が増えてしまい余計な電気を使用してしまいます。また、広すぎる会場ではほとんど顔やプレーも見えません。そのため、3D技術が大幅に進歩し、まさに目の前で見ているかのような迫力のあるプレーやライブを体験できるようになっています。

 会場は大きく作るのではなく、3Dでの映像が撮影できることを前提にした作りになっています。大きな会場を作る費用は使われなくなっています。その費用を世界中の人々が住むためのエデンを作るために充てる方が国民の生活を支えることに繋がると考えられているためです。

2021年に行われた東京オリンピックでは開催費用として3兆円もの国家予算が使われました。これまで世界で行ったオリンピックの開催費用としては最大のものでした。オリンピックが行われる競技会場には国民は住むことが出来ず、国民の生活を全く助けるものではないのです。オリンピックに使われた費用は主に建設業界にながれ、一部の人々に莫大な利益をもたらします。そして、国家予算を業者に振り分ける権力をもった政治家は選挙で優位な立場を手に入れることが出来ます。平等とは程遠い不正だらけの選挙にも影響をもたらしていたのです。スポーツがこういうことに利用されていたのです。環境問題だけではなく、このような事も問題となり、会場建設に大きな変化をもたらしました。

 新しく作られた発電所もあります。それは、人間の運動によって電気を作り出す発電所です。エアロバイクやランニングマシンを中心に、電気を生み出すことが出来る運動機器が作られ、全て蓄電池に蓄えられます。運動することによって健康を維持し、さらにわずかながら謝礼も貰えます。30分も運動をすれば、50~300ベリーくらいの謝礼があり、お金を支払わなければできないスポーツや筋トレに比べて人気があります。

 人間1人あたりの発電量はごくわずかなものですが、世界中の人々が運動のために利用することで、発電の一部を賄うことが出来るのです。

 また、自然エネルギーを使った発電所を積極的に取り入れています。自然エネルギーに関しては経済などお金儲けを基準に考えてはならず、可能な限り増やしていくことが望ましいのです。太陽光パネルは資源の許す限り、地球上のあらゆる土地に設置することが決まりました。海にも風力発電と一緒に太陽光パネルが設置されています。また、台風が発生する地域には大量の風車を設置し、風のエネルギーを可能な限り電気エネルギーに変換し、風害による災害を予防し、人々の生活に役立てています。水力発電所や地熱発電所なども次々と作られ、火力発電による電気の供給はほとんど必要なくなっています。原子力発電所は平和維持の観点から、国際法によって全ての原子炉が廃止になり、ウランやプルトニウムなどの材料も保有してはならないことが決定しました。

 

6つ目の取り組みは「土地の売買禁止によって、人間の居住地域を限定し、植林などの自然環境保護の促進を行うこと」です。

 エデンは自動車が無くても生活が不自由にならない都市開発を行っていますので、人々が生活する区域は旧時代よりもずっと狭くなっています。高層ビルを多用し、高さを十分に生かした都市づくりのため、不便も生まれません。狭い方が自然災害や万が一に起こった場合の紛争や戦争時も守りやすいのです。

それとは別に、人の生活圏が狭ければ狭いほど、地球環境を守ることにも貢献します。所有の禁止によって、土地を自由に売買し、所有者が好き勝手に自然を壊すことが無くなりました。さらに、多くの土地を人が使わなくなったため、そこには植林をし、森を増やす活動が行われています。植物は光合成を行い、人々が生きていく上で排出したCO2を吸収し、酸素を生み出してくれます。2020年以降は温暖化の影響により、異常な気温の上昇が原因で、世界各地で大森林が自然発火し、大規模な山火事が引き起こされていました。地球の環境破壊はCO2排出だけでなく、大自然が無くなることで一層、加速していました。植林して木が大きく成長するまでは40年~80年かかります。地球にとって大切な森林が一瞬で大量に失われていたのです。これを未然に防ぐため、高温かつ乾燥地帯の森林にはヘリコプターで水の散布が行われています。また、人による放火を防ぐために、自由な山への侵入を禁止し、観光や自然保護で山に入る際には厳重な持ち物検査が行われています。山は人類滅亡を回避する地球の宝物なのです。自由に売買されて、好き勝手に使っていいものではありません。

 

 新世界ノアの時代に入り、徹底的な地球環境保護が行われています。しかし、旧時代に行われた大規模な地球環境の破壊による傷は完全には癒えていません。自然を元に戻すのは膨大な時間がかかるのです。今、技術者や科学者たちの発明によって、地球の温室効果ガスを集め冷却し個体にしたうえで、保管する試みが行われています。このような取り組みによって、地球の空気の割合を常に一定に保ちコントロールする計画が考えられています。人為的に地球規模の変化をもたらすには莫大な予算と資源、エネルギーが必要になります。また、その施設が破壊された場合の地球への影響を考え、大規模には行われていません。膨大な時間がかかっても、自然を増やすことによって地球環境を元に戻すことが最善なのです。

 

 最後に7つ目の取り組みは「地球環境問題への教育」です。現在、新世界でのテレビ放送は「政治」と「法律」のみが放送されています。この「政治」分野の一つとして、地球環境問題が報道されています。さらに、その問題を解決するためにどんな法律を作るべきかを世界中の人々が学ぶようになっています。いくら、世界の学者が地球環境問題について訴えても国の仕組みとして、国民が学ぶ仕組みを作らなければ情報を得ようとしないのです。また、国民が直接政治を変えることの出来る直接民主制でなければ、地球環境が悪化し人類滅亡の危機が訪れたとしても、絶望を感じるだけでどのように行動して良いか分からないのです。地球環境問題を世界中の人々が知ることで興味を持ち、実際に行動を起こさなければなりません。そのためには、「教育」は絶対に欠かすことが出来ない

 

 さらに新世界ノアでは、「死後の教育」が行われています。生化学的な視点を理由に、あなたが死んだあとは、子孫としてまたいつか生を受けるとされているのです。この教育を行う一つの理由には、世界中の人々が1人でも多く地球環境を守ろうとすることが狙いです。旧時代の多くの人達は、経済活動が中心でお金儲けのために資源を際限なく使い続けていました。自分が死んだ後の未来のことは考えず、「人は死んだらそれで終わりだ」という考えを持っていては世界が滅んでしまう恐れがあるのです。また、この考えによって自分自身が死んだ後でも、来世はさらに現世よりも良い未来で生まれ変わりたいと願い、現世を少しでも良い世界にしようとするのです。

 

 「人類に残された時間はあと20年だ」という時代がありました。富裕層や権力者に世界が支配され、洗脳され、彼らに都合の良い世界を好き勝手に作っていたのです。このようなペースで資源やエネルギーを使い、地球環境を壊し続けていれば、必ず人類は滅びます。滅びる前には大きな争いになるでしょう。地球を破壊しつくし、人類が滅亡する予測がされるような政治を今後、絶対に許してはなりません。世界中の人々が未来永劫、幸せに暮らしていける世界を目指すためには地球も大切にしなければなりません。

 

 新世界ノアは、人類が自然を壊す前の理想的な美しい大自然に戻るようにこれからも最善を尽くします。世界中の全人類が地球環境保護のために協力してくれることを強く願います。