#8. 第1章(第一節)ノアの革命家の命を守る監視カメラとセキュリティ

日本のノア革命初期⑨ノアの革命家の命を守る監視カメラとセキュリティ

2021年3月15日「自警団の結成。監視カメラで命を守れ!」

19都道府県97に分かれていたノアのグループであるが、選挙で立候補する地域のリーダーが決められることとなった。ただし、立候補者の公開をすると公職選挙法で選挙活動とみなされ違法になるため、立候補者の選出だけがグループで行われる予定となっている。しかし、自らノアの立候補者として名乗り出る者はなかなか出てこなかった。それは、ノアの教典やノア日記で命の危険性があることが広まっていたからであった。政治を変えたいと思う人間が、命を失う危険を感じ立候補が出来ないとは日本は何という国なんだ。立候補者だけでなくその家族や親戚も含め、地域のみんなで協力しどのように守ればいいのか?何も策がなければ、立候補者を守る人たちもまた命を懸けなければならなくなるため、これでは集まらない。立候補者だけでなく、その立候補者を守ろうとする人たちも危険が及ばず、みんなを守る方法はないだろうか?立候補する人自身もその家族も友達も命の危険を感じることがないようにしなければ、立候補が出来ない。各選挙区で立候補を立てることが出来なければ、選挙で戦う前に敗北が決まってしまう・・・。

グループラインでみんなの知恵を出し合っていた時、ある大物の人物が声をかけてきた。それは、安価で品質の高いカメラを販売している大塚無線の社長であった。

「みなさん、はじめまして。私は大塚無線の社長をしている大塚海二と申します。私もこの革命には賛成で、この国が生まれ変わることを願っている人間の一人です。私も是非、皆さんの協力をさせてください。ノアの教典やノア日記に書かれている「警察」や「暴力団」の話は、事実かどうかはともかく、可能性はゼロではありません。事件が起きてからではないと動かない警察を頼っていては、事件が起きたころには革命を実現しようと行動を起こしている仲間の命が失われた後かもしれません。さらに政府との繋がりがあると考えれば、警察をどこまで信用して良いのかも分かりません。残念ですが、この戦いにおいては警察の力を頼ることが出来ないのです。ですから、やはり地域のみなさんで自警団を結成することが、重要だと考えています。自警団を結成するにしても、今、問題が取り上げられているように、命の危険を冒してまで立候補者やその家族を守るためにメンバーが集まらないことが予想されます。そこで、私の会社で販売している監視カメラを使うのはいかがでしょうか?地域の立候補者の家の中や外はもちろん、家の周辺にも監視カメラを付けるのです。監視カメラが増えれば増えるほど、その地域は監視カメラに証拠が残るため、治安は今よりもずっと良くなると思います。」

僕はそれに対して次のように答えた。

「はじめまして、大塚海二社長。ノアへの協力の提案、本当に感謝いたします。確かに監視カメラであれば、直接、命の危険を晒す必要がありませんし、仲間たちと交代でカメラの監視を行えば、24時間守ることが出来ます。少なくとも事前に危険を知らせることが出来るでしょう。監視カメラの映像を常時サーバーにアップロードし録画していれば、万が一、事件が発生したとしても、しっかりと証拠が残り、それが政府を追い詰める決定的なものになるかもしれません。みなさん、ノアの立候補者の自宅周りを監視カメラで死角の無いように張り巡らせましょう。監視カメラを設置する技術がある人やサーバーに常時映像を録画する仕組みを構築できる人がいたら是非、協力してください。」

新世界ノアのライングループの多くの人達が「それなら協力できそうだ」「今よりも、町の治安が良くなるのはいい。」「是非、みんなの力を合わせてやろう」という声が上げられた。

それに対して、大塚海二社長は次のように答えた。

「確かにそのような監視カメラのクラウドサービスは存在します。しかし、まだまだ高額なのが現状です。例えば、最大手のセキュリティ会社アトムでクラウドサービスのカメラを購入するとなるとカメラ1台当たり設置費込みで25万円程度かかります。また、1台当たりの月額2000円程度かかります。そのため、自宅や自宅周辺のカメラの台数を増やして死角を無くそうと思えば、初期費用が約100万以上と動画30日保存で毎月2万程度の費用は最低かかると思った方がいいでしょう。ベンチャー企業で実績の多いセイバーであれば、かなり安く導入できますが、初期費用は設置費用を含めると30~50万くらいは見ておいた方が良いでしょう。地域の人達がみんなで利用するというのは、資金的な面を考えると現実的に難しいと言えます。

我が社のカメラは高品質で格安ですが、防犯カメラ自体に動画をアップロードする機能はなく、レコーダーに保存するタイプの物ばかりです。実際に、クラウドサービス対応のカメラは生産していますが、主流ではなく、生産数も少なく、どうしても高額になってしまいます。さらに、そのクラウドサービス対応のカメラは、サーバーに直接録画するため、そのような環境が整った業者へ卸しているのが現状です。家庭向けの商品ではありません。動画を自動的に録画し、保存期間が終われば自動的に消していくサーバーのシステムを構築し、安定してサービスを提供するためにはかなりの技術が必要になります。現時点での我が社の製品で力添えできそうなのは、レコーダーに録画する監視カメラだと考えて下さい。

私はノアの世界の実現を願うものの一人です。ノアの自警団には特別に監視カメラ5台とレコーダー付きで5万円程度で提供させてもらいます。ただし、性能の良い物なら申し訳ないですが、もう少し高くなります。さらに、衆議院議員の立候補者などの地域のリーダーに限っては、10台無料で提供します。ただし、カメラの設置費は別途かかるため、地域の電気屋に依頼する必要があることは予めご了承ください。これが私にできる最大限の支援です。必要であれば、カメラの増産体制も整えます。私どもに出来ることがあれば、是非、ご相談ください。」

それに対して僕は答える。「僕も既にセイバーの監視カメラのクラウドサービスを利用しているので費用が高いことは承知していました。想像を超える良心的な提案に心より感謝します。この革命では、監視カメラが人々の命を守る鍵になるということは確信しています。こちらからも是非、力を貸してくれるようお願いします。

自警団のことですが、やはり資金の事を考えると、立候補者以外の人達はレコーダーへの録画保存でいくのが良いかもしれません。ただし、立候補者はカメラやレコーダーを壊されるリスクがありますので、少々高くてもクラウドサービスを利用した方が良いと思います。クラウドサービスなら遠隔にある会社のサーバーを壊さない限りはデータを破壊される心配がありません。さらに、LIVE配信サービスを利用し、皆さんが力を合わせ交代で監視するようにすればかなり安全だと思います。もし、監視中に危険が迫っていたら、PCのキャプチャー機能を使って録画してください。そして、さらにLIVE配信サービスは資金源としても活用できるかもしれません

それから、もう一つ、提案があるのですが、僕たちの組織を運営していく上で資金調達は絶対に不可欠です。エデンを作るとなれば、莫大な資金が必要です。なので、ホームセキュリティの会社を立ち上げてビジネスとして運用するのはどうかと思っています。現在、アトムやアルゾークなどのホームセキュリティの会社がありますが、有人の警備のイメージがあります。そうではなくて、監視カメラを設置して、サーバーに24時間録画し、証拠を残すことが出来るクラウド監視カメラサービスに特化した会社です有人での監視をしないためかなり費用を抑えて提供することが出来きます。この監視カメラのサービスが全国で普及すれば、日本はかなり安全な国になると思うのです。街のあらゆる場所に監視カメラを設置すれば犯罪も迂闊に出来ませんし、暴力団も下手に動けないと思います。また、暴力団と政治関係者が密会することも防げると思います。僕はこの革命が広がり、治安の良い日本を多くの人達が望めば、たくさんの協力を得られると確信しています。

みなさん、どうかこの国が真の安全な国になるために防犯カメラを設置してください。警察に頼りすぎてはいけません。特に国を変えようとする政府にとっての敵は警察が守ってくれない可能性が高いのです。僕たちで命を守り合う仕組みを構築できなければ、日本が本当に良い国になることはありません。命の危険を感じて政治の問題について声をあげられない世の中では絶対にいけないのです。」

 

革命の参加者たちは、日本中に監視カメラを設置することで安全な戦いにすることを決意した。これによって、監視カメラによる地域の自警団が結成された。さらに、自警団で集めた資金を元に、警備とボディガードを雇い、立候補者をより強い守りで固めることとなった。僕の家のセキュリティはセイバーのクラウドサービス、アトムのホームセキュリティに加え、大塚無線のレコーダーによる監視カメラが10台加わり、もちろん、これに多くの監視カメラのダミーも設置、ボディガードと警備員までつくことになった。